義理立てたい日本人から三百余年、「想い」と「痛み」はイコールでは無くなった現代における「心中」を探る
11日(水) | 12日(木) | 13日(金) | |
14:00 | ◎ | ||
16:00 | ● | ||
19:30 | ★(完売) | ★ |
公演・作品について
出演・スタッフ
作・演出・衣装:南野詩恵
出演:内田和成、大石英史、梶川貴弘、木村雅子(トランク企画)、合田有紀、下野優希、関珠希、瀧口翔、竹ち代毬也、野村香子、藤原大介(劇団飛び道具)、三枝眞希、村上渉
舞台監督:浜村修司
照明:池辺茜
音響:甲田徹
美術・写真 : 松本成弘
宣伝美術:山本晃
制作:那木萌美
プロフィール
撮影:松本成弘
お寿司
京都を拠点に活動する舞台芸術団体。衣装作家、南野 詩恵が2016年に立ち上げる。作・演出・衣装を一つの頭から繰り出し、演者に対して、生地と文字という外面・内面両方からアプローチを試みる。アートやファッションに特化した演劇作品を生み出している。
撮影:松本成弘
木村雅子
京都の劇団 MONOのスタッフを経てインプロ(即興演劇)に出会う。2006年シアトルのインプロフェスティバルへの参加をきっかけに、2007年シアトルのインプロカンパニーUnexpected Productionsに留学。2008年インプロカンパニー·トランク企画を結成。オーケストラのようにそれぞれの個性が生きる、豊かなコラボレーションを目的に、ライブ·ワークショップなどの活動を行なっている。
HP: トランク企画 trunkkikaku.jimdo.com / +link(プラスリンク) pluslink.jimdo.com
合田有紀
’07年~17’年Monochrome Circusに所属。国内外問わず多くの作品に参加。他、チョン·ヨンドゥ(韓)、ミカエル·モーリッセン(独)など。
15’年野村香子と共に「ゴーダ企画」 立ち上げ。パフォーミングアートにまつわる様々なワークショッ プ、イベント、公演等企画し、「踊り」と「場作り」を並行して行っている。
’18年前田英一演出作品「Every day is a new beginning」プロデュース。同年京都芸術センターAIR プログラムによりQuartieramHafen(独) で”FEAR” を発表。
瀧口翔
14歳より独学で音楽の道を進み、境界線に焦点を当てて音楽作品を制作していた2010年に参加したアートコレクティブhyslomの作品をきっかけに、音楽だけではない身体を使った表現を模索。2012年ブラジル人の振付家Marcelo Evelin氏との出会いがダンスの世界への門戸を開いた。以降のエヴェリン氏の4作品”Suddenly, Everywhere Is Black With People” (2012), “Batucada” (2014), “Danca Doente 病める舞” (2017), ” A invenção da maldade” (2019) で音響、作曲、ダンサー兼テクニカルディレクターとして参加。上記の作品でツアーを続けている。ノルウェーのダンスカンパニーCarte Blancheをはじめ国内外のダンサー、映像作家にも楽曲を提供。現在は制御と制御不能、もしくは制御を超える身体と音について探っている。
©金サジ
野村香子
福岡出身、京都在住。’07年~17’年京都のダンスカンパニーMonochrome Circusに所属。以降カンパニーの主要ダンサーとして国内外問わず多くの舞台に立ち経験を積む。他、ディディエ·テロン(仏)やチョン·ヨンドゥ(韓)、ミカエル·モーリッセン(独)等のプロジェクトに出演。18’年、京都芸術センターのアーティスト·イン·レジデンスプログラムによりQuartier am Hafen(ドイツ/ケルン)にて滞在制作を行った。また、ミュージシャン、デザイナー、落語家など他ジャンルのアーティストとのコラボレーションも展開。幼稚園、小中学校などの教育現場や企業の研修など様々な現場でコンタクトやダンスのワークショップの講師·アシスタントを務める等指導経験も豊富。15’年「ゴーダ企画」を合田と共に設立。アーティストの発掘·発信·出会いの場を幅広く提供することを目的に様々な企画の運営を行っている。「踊る」「創る」と並行して精力的に活動中。
©松本成弘
藤原大介
立命館大学在学中より演劇活動を開始。1997年に劇団飛び道具を旗揚げ。以降、現在まで劇団の代表を務め、俳優、演出家として公演に参加。2003年より落語にも取り組む。劇団での出演の他に、演劇計画2004『アルマ即興』(作=E·イヨネスコ/演出=水沼健/2004年)、ワンダリングパーティー『トータルエクリプス』(作·演出=あごうさとし/2010年)、『紙風船』(作=岸田國士/演出=山口浩章/2011年)、『建築家M』(作=田辺剛/演出=筒井加寿子/2012年)、トリコ·A『ROUVA』(作·演出=山口茜/2012年)、伏兵コード『留鳥の根』(作·演出=稲田真理/2014年)、下鴨車窓『漂着-island-』(作·演出=田辺剛/2015年)、演劇計画II『また愛か』(作·演出=山崎彬/2015年)など。
推薦コメント① 康本雅子 (ダンサー・振付家)
詩惠ちゃんと出会ったのは私が京都に越してまだ間もない頃。そして以降3年間の間にすでに3回も衣装を頼んでいるという中々に中々な仲なんですが、私は南野さんのことあまり知らない。でも信用している。リスのようにカロカロ喋るその身姿にやられたのかも知れない。
毎度衣装のリクエストを出す度に「これ伝わるかな、、、」という心配が一切ない。それは私と彼女のセンスが共通するから、みたいな事では決してなくて、彼女には作品の意図を読み込んだ上で衣装自身のストーリーを作り上げてくる説得力があるからだ。って何か偉そうだが本当に羨ましいのは、しえちゃんが衣装の仕事も演劇の活動も家族生活もどこも切れてなく地続きでつらつらと紡いで生きてるように見えること。
詩惠ちゃんの演劇作品はちょっとおかしい。ちょいほどけそうな結び目を観客が目を凝らして結んでいくような変。分かるようで分からない。勿論衣装のディテールの細かさは愉しくお菓子い。そして悔しいのは色んな舞台を見ている我が息子10歳が、詩惠ちゃんの舞台だけは自ら観に行きたい!と志願する事。
推薦コメント② 倉田翠(演出家・振付家・ダンサー akakilike主宰)
彼女の作品を初めて見たのは、もういつだったか忘れてしまったけど、京都のスペースイサンという小さなブラックボックスだった。
彼女とはまだ知り合いではなかったはずだし、なぜ見に行ったのか記憶にないのだが、とりあえず、「お寿司」による『病気』って、やばいな、と思ったことはよく覚えている。
確か、入り口で火が焚かれていて、そこに小さな子供がいて何かを話した。
その作品が彼女の一番最初の作品だったことは後から知るのだが、見終わった後、クオリティとかどうこうじゃなく、この人、この作品を作らないといけなかったんだ、というはっきりとした根拠と、切実さ、不器用な熱量を感じた。
私の観劇コンディションが最悪だったことも相まって、自分の中の怒りや、きついことがたくさん頭の中によぎり、吐き気がした。
私は作品を見るとき、作者が何を考えて、何に突き動かされてそれを作り出したのかを感じ取りたいと思う。それは具体的なことじゃなくていい、でも、それを感じ取れる作品にはなかなか出会えない。
彼女の作品は、はちゃめちゃでもなんでも、それだけはガツンとあった。
スタイリッシュで外側だけかっこよく覆われた作品より、私は全然「かっこいい」と思った。
その後、私は彼女と同じ現場を共にしたり、お互いの作品を見たり、一緒に京都ダルクに行ったり、なんやかんやと関わる機会があり「知り合い」になるわけだが、私は南野詩恵のことをよく知らない。
ただ、作品を見たらわかると思っている。彼女が実は結構笑いに厳しい関西人だとか、世の中や自分自身を鋭い目線で見つめていることだとか、そんなことが。
そして、それはまた私の心を抉ってくれるだろうと期待している。
そういや、かつてスペースイサンの前でお話した子供は、彼女の娘であっただろうと思われる。
私はその子供に、母ちゃんのロームが終わったらお家に遊びに行くと約束をしたので、彼女の家に遊びに行く。
「お寿司」による『菠薐心中』、やばいな、と思う。
推薦コメント③(前田英一 ドラァグクイーン フランソワ・アルデンテ)
ある日のクラブイベントに妙なグループ「お寿司」が登場した。生物を模したような着ぐるみがぐるぐる回り(ゆるキャラのイメージではない)怖いナースが何かを喰っていたような気がする。数分間の緊張が心地よかった。このグループのキャスティングが好き。パフォーマーやダンサーの個性の引き出し方が絶妙である。
また、創り出すシーンは衣装の発想から組み上がっていくのかと思わせるふしがある。視覚的にも楽しい。以前、南野さんに衣装を発注したことがあるのだが、その時の、相手のイメージを理解するセンスはさすが。理想のものが出来上がってきた。想いと視覚をつなぐツールとしての衣装を再認識。
日常から「お寿司」の世界に引きずり込んでくれる。ロームシアター公演でのキャストとの演出がとても楽しみである。
推薦コメント④ 橋本裕介(ロームシアター京都 プログラムディレクター)
お寿司の「菠薐心中」、戯曲を読ませてもらいました。
文楽の心中ものを下敷きにしているとのことですが、その狙いがよく分かりました。
人形浄瑠璃・文楽は、大夫、三味線、人形遣いの「三業」で成り立つ芸能ですが、
さらに人形も、主要な役は三人遣いの人形で演じられるという、不思議なジャンルです。
でもそこに面白さがあるとも言えます。
近代的な考えでは、人間には「主体」というものがあって、
意思によって統合された、分けられない人格《in-divisual》を持つと考えがちですが、
実際の人間はそんなものではなく、自分でありながら自分でないような感覚、
意思を持ちながらも、それを俯瞰して見るような(神の視点)感覚、
そういったものを行ったり来たりしながら生を送っています。
でもそれは、現代を生きる私たちにとっても相変わらずの問題です。
文楽では、人形が演じるからこその、運命の数奇さや人間の無力さが強調され、
それに翻弄されながらも、運命に抗って生きる人間の愛おしさが感じられます。
そうした文楽の仕掛けや、人間観を下敷きにすることで、今回の「菠薐心中」も“ちっぽけな人間”を描きます。
鬱のエピソードにも出てくる、自分でありながら自分でない感覚は、まさに現代を生きる私たちにとってもアクチュアルな問いです。
主催:お寿司
共催:ロームシアター京都(公益財団法人京都市音楽芸術文化振興財団)、京都芸術センター(公益財団法人京都市芸術文化協会)、京都市
ロームシアター京都×京都芸術センター U35創造支援プログラム”KIPPU”とは?
次代を担う若手アーティストが京都から羽ばたく!新たな創造支援プログラムの2年目。
若手アーティストの発掘と育成を目的に、ロームシアター京都と京都芸術センターが協働して行う創造支援プログラム“KIPPU”。2年目となる今回、2019年度の参加団体募集を行い、選考を実施。衣装作家が立ち上げた舞台芸術団体「お寿司」(京都)と、巨大な彫刻やインスタレーション、集団による身体表現などを展開するアーティスト・コレクティヴ「オル太」(東京)の2組に決定いたしました。各団体のフレッシュな感覚によって、ノースホールにどのような空間が立ち上がるのか、ご期待ください。
①お寿司(2019年12月) ②オル太(2020年2月)
チケット購入・予約
チケット料金
一般 3,000円ユース(25歳以下)2,500円
高校生以下1,000円
※ユース、高校生以下は入場時証明書提示
※当日券各500円増
車椅子でご来場のお客様は事前に劇団までご連絡ください。
未就学児の入場はご遠慮ください。
先行発売日
2019年10月4日(金)
※ロームシアター京都フレンズ会員(オンライン会員)、Club会員(京都コンサートホール・ロームシアター京都共通の会員制度)・京響友の会会員
一般発売日
2019年10月11日(金)
チケット取扱窓口
- ロームシアター京都オンラインチケット
- ロームシアター京都チケットカウンター[窓口・電話 TEL.075-746-3201(10:00~17:00、年中無休 ※臨時休館日等により変更の場合あり)]
- 京都コンサートホールチケットカウンター[窓口・電話 TEL.075-711-3231(10:00~17:00、第1・3月曜休 ※祝日の場合は翌日)]
お寿司
https://www.quartet-online.net/ticket/oss03
(登録不要・銀行振込・公演前日の18:00まで)京都芸術センター 窓口
TEL 075-213-1000
(10:00~20:00/年中無休)
託児サービス
12月12日(木)14:00の回は託児サービスをご用意いたします。(13:15-16:10の受入時間)
託児サービス
■対象年齢:生後3ヵ月~12歳まで
■料金:有料 1,000円(税込) /1公演/お子様1人あたり ※キャンセルの場合は必ずご連絡をお願い致します。 ※ご利用料金については、キャンセルの場合も発生致します事、予めご了承下さい。
■委託先:有限会社ノトス 公益社団法人全国保育サービス協会(ACSA)正会員
■保険:不測の事故に対応するために、有限会社ノトスが保険に加入しており、保険適用範囲で補償いたします。 ロームシアター京都は事故の責任は負わないことを申し添えます。
■申込方法 お問合せフォームより、下記必須事項をご入力のうえご予約下さい。
※締切:2019年12月5日(木)
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