構想一年、松原俊太郎がコロナ禍に書き上げた「告・発・劇!」
【「オンライン版」「劇場版」について】
本作は「オンライン」と「劇場」の二つの空間で発表します。「オンライン版」と「劇場版」は相互補完的なものとして存在し、「オンライン版」はいわゆる劇場中継ではない、舞台上の出来事に映像演出を加えた内容になる予定です。本作は京都を皮切りに、豊橋、神奈川にて上演、各地のオンライン版ではそれぞれオリジナルのシーンもあります。なお、3地域のオンライン版は見比べてご覧いただけるように配信期間を調整しています。どうぞご期待ください。
開催日時・会場
2020年9月14日(月)~ 9月22日(火)オンライン版配信日程:2020年9月14日(月)~10月18日(日)
劇場版日程:2020年9月14日(月)~22日(火・祝)
上演時間:約1時間20分(途中休憩なし)
会場:ノースホール(劇場版)、PIA LIVE STREAM(オンライン版)
【劇場版】
14日(月) |
15日(火) |
16日(水) |
17日(木) |
18日(金) |
19日(土) |
20日(日) |
21日 (月祝) |
22日 (火祝) |
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15:00 |
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休演 |
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19:00 |
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公演・作品について
作:松原俊太郎
演出: 三浦基
出演:安部聡子、石田大、小河原康二、窪田史恵、小林洋平、田中祐気
舞台美術:杉山至
衣裳:コレット・ウシャール
衣裳製作:清川敦子
照明:藤原康弘
音響:稲住祐平(KAAT神奈川芸術劇場)
映像:松見拓也
舞台監督:大鹿展明、川村剛史(ロームシアター京都)
宣伝美術:松本久木
制作:田嶋結菜
あらすじ
沈黙と禁忌を破って子は親を訴えた。親は国を訴えるほかなかった。法廷で「ファミリー」に対面する観客たちは、被告人か弁護人か、あるいは? 果たして判決はくだされるのか…。
プロフィール
Chiten地点
演出家・三浦基が代表をつとめる。既存のテキストを独特の手法によって再構成・コラージュして上演する。言葉の抑揚やリズムをずらし、意味から自由になることでかえって言葉そのものを剥き出しにする手法はしばしば音楽的と評される。これまでの主な作品に、チェーホフ『かもめ』『三人姉妹』、ブレヒト『ファッツァー』、イェリネク『光のない。』『スポーツ劇』など。2005年、東京から京都へ移転。2013年には本拠地・京都に廃墟状態の元ライブハウスをリノベーションしたアトリエ「アンダースロー」を開場。レパートリーの上演と新作の制作をコンスタントに行なっている。2012年にロンドン・グローブ座からの依頼でシェイクスピア作『コリオレイナス』を上演するなど、海外での評価も高い。
(c)松本久木
三浦基 Motoi Miura
地点代表、演出家。
1973年生まれ。99年より文化庁派遣芸術家在外研修員としてパリに滞在する。2001年帰国、地点の活動を本格化。05年東京から京都へ拠点を移す。これまでの代表作にチェーホフ作『三人姉妹』、イェリネク作『光のない。』など。11年度京都市芸術新人賞、17年読売演劇大賞選考委員特別賞、ほか受賞多数。著書に『おもしろければOKか? 現代演劇考』(五柳書院)、『やっぱり悲劇だった「わからない」演劇へのオマージュ』(岩波書店)。ロシア・サンクトペテルブルクの 国立劇場、ボリショイ・ドラマ劇場(BDT)からのオファーで同劇場のレパートリー作品としてドストエフスキー作『罪と罰』を演出することが決まっている。
演出ノート
演劇と天皇制 『君の庭』演出にあたって
三浦基
私はこれまで古今東西の作家によるテキストを舞台作品にしてきました。ヨーロッパやロシアの作家のテキストを扱うとき、そこにはキリスト教が横たわり、必然的に神との格闘の歴史を目の当たりにしてきました。文学や演劇を覗くということは、神との闘いに付き合うと言ってもよいと思います。日本人がそういった向こうの文学や演劇にどうしても距離を感じてしまうのは、つまりキリスト教にいささか不慣れだからと言えます。これは、仕方のないことだと思いますし、だからこそ、私は演出でその距離を縮めることを試みたり、あえて遠くに突き放してみたりと自由にやってきたつもりです。と同時に、私は日本に横たわっている天皇制というものもそれなりに自由に扱ってきました。太宰治は玉音放送を聞いた時のことを『トカトントン』という短編小説でユーモラスに表現しました。私の演出作品には玉音放送を扱った作品がいくつかありますし、最近では、現上皇の「お気持ち会見」なども題材にしました。日本の作家で天皇制と真っ向から格闘した人は、そう多くありません。先日、三島由紀夫のドキュメンタリー映画を見て、なるほど、これは天皇制との闘いだと納得しましたが、しかし三島文学においてどれほどその成果があったかというと心もとないです。それは彼が天皇制擁護者だったからという意味ではありません。結局、行動の方が言葉よりも勝ってしまった哀しさがある。おそらく、日本人が天皇制について触れる時、キリスト教を相手にする向こうの作家よりもどこか腰が引けてしまうからではないかと思うのです。未だに強烈なタブー。日本という小さな国だからこそ、人々の沈黙は広がりを増す。天皇制について外国の人々にどのように説明したらよいのか、私も大変に苦労しますし、そもそもそのような機会をあまり持たないで済んできたことは、この国が安全で平和だからという強固なイメージに支えられているからでしょう。今回、『君の庭』のテーマは、天皇制となりました。もちろんそれに反対か賛成かを巡るお話にはならないでしょう。天皇制によって苦しんでいる人々も登場しないでしょう。ただひとつ言えることは、この国で一番リアリティのあるドラマは本当のところ天皇制にあるのではないか、というのが私の直観です。このテーマを引き受けた松原俊太郎という作家は、だから凄いのです。彼はキリスト教を引き受けることもできないし、それを知っているふりもしたくない、このテーマに付き合うしかないことを嗅ぎつけている。『君の庭』で彼はいつものとめどなくしゃべり続ける饒舌さではなく、簡潔な台詞を提出してきました。登場人物は皇族です。皇族の不満に耳を傾けるとは。野心的な作品です。
ポストパフォーマンストーク出演者決定
16日:松原俊太郎・三浦基・橋本裕介(ロームシアター京都プログラムディレクター)
19日:小河原康二・田中祐気・三浦基
上演後、休憩10分はさみ20分~25分予定。
新型コロナウィルス感染症の感染予防に関する対策、留意点
主催:ロームシアター京都(公益財団法人京都市音楽芸術文化振興財団)、京都市
制作:地点
共同製作:ロームシアター京都、穂の国とよはし芸術劇場PLAT、KAAT神奈川芸術劇場
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(劇場・音楽堂等機能強化推進事業)|独立行政法人日本芸術文化振興会
豊橋・神奈川公演
2020年9月26日(土)~27日(日)穂の国とよはし芸術劇場PLAT アートスペース
2020年10月1日(木)~11日(日)KAAT神奈川芸術劇場 大スタジオ
※各地、初日~10月18日(日)23:59までオンライン配信あり。
特設サイト
- 「君の庭」official note
創作の過程をWEBサービス「note」で公開、随時更新中!
お問い合わせ
ロームシアター京都 チケットカウンター TEL.075-746-3201
※新型コロナウイルス感染症拡大防止のため短縮営業する場合あり
チケット購入・予約
チケット料金
オンライン版視聴券:1,000円劇場版鑑賞券(全席自由・日時指定)一般:3,500円 ユース(25歳以下):2,500円 高校生以下:1,000円
一般発売日
2020年9月1日(火)
10:00~
※感染症の状況により、販売・受付を中止する場合があります。
オンライン版視聴券
【販売期間】2020年9月1日(火)10:00~10月18日(日)21:59
【チケット取扱】チケットぴあ こちら
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託児サービス
託児サービス:9月21日(月祝)15:00の回は託児サービスをご用意しております。
■対象年齢:生後3ヵ月~12歳まで
■料金:有料 1,000円(税込) /1公演/お子様1人あたり ※キャンセルの場合は必ずご連絡をお願い致します。 ※ご利用料金については、キャンセルの場合も発生致します事、予めご了承下さい。
■委託先:有限会社ノトス 公益社団法人全国保育サービス協会(ACSA)正会員
■保険:不測の事故に対応するために、有限会社ノトスが保険に加入しており、保険適用範囲で補償いたします。 ロームシアター京都は事故の責任は負わないことを申し添えます。
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