PROGRAM公演・イベント
わたしたちは歴史をいかに見るか。
10年をかけたドキュメンタリー演劇の意欲作がマレーシアから登場
1980年代に設立されたマレーシアのファイブ・アーツ・センターは、アクティビストやプロデューサーが主体的に参加する活動体として、彼の地のアートシーンにおいて強い存在感を放っている。本作『Baling(バリン)』の演出を務めるマーク・テは、そのファイブ・アーツ・センターの一員であり、演出家、キュレーター、研究者と多くの顔を持つ。
本作で取り上げる「バリン会談」とは、1955年、現政権(マラヤ連邦)とマラヤ共産党の首脳が直接対話をしたことで、マラヤ非常事態/革命闘争を終結させるための試みとして世界中の注目を集めた出来事。彼はこの会談に関心を寄せ、2005年以来実際の会談の採録を用いたドキュメンタリー・パフォーマンスの連作を上演。本作はその試みの集大成ともいえる。
会談記録やニュース映像などを用いた会談の再現の合間に、中心人物の一人であるマラヤ共産党書記長チン・ペンのイメージ形成をめぐる考察を織り交ぜることで、絶えず変形され修正されてゆく歴史のプロセスを検証する。アクティヴィストでもある4人の俳優が、個々の信条・思想的背景を背負ったまま演じることで、60年以上前の出来事と現代とが鮮やかに交錯する本作。公に語られずにきた歴史を明るみに出すだけではなく、我々に歴史への複眼的な思考をうながすはずだ。
開催日時・会場
2016年10月22日(土)~ 10月24日(月)
10.22 (土) 17:30– 10.23 (日) 14:00−, 19:00− 10.24 (月) 19:00−
会場:ノースホール
上演時間:100分
公演・作品について
上演言語
英語(日本語字幕あり)
関連イベント
『Baling(バリン)』連続トーク(2)片岡真実「現代アートから見るマレーシア」
本作の上演にあわせ本作および現代マレーシアの芸術表現とその背景を知るためのレクチャーを開催します。
本レクチャーでは、東南アジアに焦点をあてる展覧会(2017年開催)を準備中の森美術館チーフ・キュレーター片岡真実氏をお迎えします。長年アジアを取り巻く環境を広い視点で捉えてきた片岡氏から、現代美術表現の側面からのマレーシアの現在についてお話いただきます。
日時:2016年10月10日(月)18:00–19:30
会場:ロームシアター京都3F 会議室2
スピーカー:片岡真実(森美術館チーフ・キュレーター/京都造形芸術大学大学院教授)
料金:無料(定員40名/要申込)
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お問合せ先:KYOTO EXPERIMENT事務局 TEL. 075-213-5839
ティザー映像
関連ページのご案内
主催:京都国際舞台芸術祭実行委員会
[京都市、ロームシアター京都(公益財団法人京都市音楽芸術文化振興財団)、京都芸術センター(公益財団法人京都市芸術文化協会)、京都造形芸術大学 舞台芸術研究センター]
お問い合わせ
KYOTO EXPERIMENT事務局[平日11:00-19:00]
Tel 075-213-5839 Fax 075-213-5849 E-mail info@kyoto-ex.jp www.kyoto-ex.jp
託児サービス
以下のステージでは託児サービスがご利用いただけます。
10月23日 (日) 14:00-
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