3 年目となる今回は、ロームシアター京都 ノースホールで上演。ブラックボックスならではの空間が、キュレーターやアーティストの発想をさらに刺激し、新たな挑戦を促す。川口と堤は、昨年キュレーションしたアーティストと再タッグでさらなる試 みを行う。和田は、新たなアーティストを迎えプログラムを展開する。
キュレーター:川口万喜、堤 拓也、和田ながら
開催日時・会場
2026年10月21日(水)~ 10月22日(木)
10月21日(水)18:00 ★
10月22日(木)11:00 / 16:00 ★
※3 演目上演/途中転換休憩あり
★ポスト・パフォーマンス・トーク
10月21日(水)18:00 の回
登壇者:川口万喜、堤 拓也、和田ながら
10月22日(木)16:00 の回
登壇者:小林 颯、倉知朋之介、泉 宗良/うさぎの喘ギ
会場:ノースホール
上演時間:135 分(予定)
公演・作品について
[川口万喜プログラム]
小林 颯『舌湯 tong tang』

上演時間 30 分(予定)
言語 日本語・台湾語・中国語(日本語・英語字幕あり)
ラジオ放送の先駆者で三極真空管の発明者であるリー・ド・フォレストはマス・ラジオを「見えない空気の帝国」と表現した。電気を帯びた空気の帝国は、たちまち世界に広がり、人々の意識を統合し、声を奪っていった。1920 年代のことだった。
ところが戦後、帝国の力が及ばない電波が発生する。日本ではミニFM、台湾では地下ラジオだった。それは権力や資本主義と深く癒着したメディアを自分たちの手に取り戻す動きであり、とりわけ台湾では、個人が言葉を持っていることを示す行為であった。
かねてより、何者かになっていく過程で発せられる「移動する声」を追い求めていた小林 颯は、台湾の地下ラジオ運動に出会い、日本統治時代のラジオ放送を知り、ジェンダーの境界を越えていく同志文学へと行き着いた。この作品は、ファシズムの象徴から個人の連帯の支柱へと移り変わるラジオを用いて、ジェンダーや言語といった境界を越える移動者のアイデンティティの揺らぎを捉えようという実験である。
キュレーターコメント
「あーあーあー 聞こえますか? 聞こえますか? あーあーあー」
人と話すことが怖いという小林は、装置を介して他者と会話する。繋がるかどうか不確かで不安定な電波を使い、目の前にいる他者や見えない他者と会話を試みる。時折、通じているかどうか確認しながらも、すぐに途切れてしまう微弱な電波を介して、声を発信し続ける。その声を言葉にしてスマホで送れば何文字だろうか。それでも小林は、電波を発する装置を手に、送信と受信を繰り返す。その集積の果てに何かがあるわけではなく、その集積の過程で、声と声が出会い、何かが混ざり合っていく状況を期待しているのだ。
プロフィール
[堤 拓也プログラム]
倉知朋之介『THE EARTH』

Photo by Nanako Kobayashi
上演時間 35分(予定)
言語 日本語、ベラベラ語*(英語字幕あり)* 独自の言語
コミカルで、時に間抜けで、悪趣味で、どこか内輪ノリな空気をまとった短編映像を数多く制作してきた倉知朋之介。はじめての演劇作品となった前作『SOFTBOYS 〜だってまだまだ今来たばっか!〜』では、男性アイドルグループの一人が突如病に倒れ、そこから回復していくためのストーリーを「文字通り」に演出した。その後、これまで扱ってきた関心は維持しつつも、川の土手や、誰かの隣りでパフォーマンス作品を発表するようになる。本作ではその関心をさらに拡張し、ノースホール全体を用いた回遊型のパフォーマンス・インスタレーションに挑戦。これまで映像空間のなかで培ってきた方法論をそのまま劇場空間へ持ち込むことを試みる。
キュレーターコメント
Echoes Now という枠組で倉知くんを選んだのはこれで二度目である。これまでの自分の仕事を振り返ってみると、同じアーティストと2 年連続で協働することはあまりない。ではなぜまた選んだのか白状すると、前作『SOFTBOYS 〜だってまだま だ今来たばっか!〜』への満足度はありつつも、なんだか消化不良のような感覚が残ったからだ。いつもこちらの提案に全面的に頷きつつも、実は何を考えているのかよくわからない倉知くんは、まだまだ変で実験的なパフォーマンスをつくってくれそうな気がしている。
プロフィール
[和田ながらプログラム]
泉 宗良/うさぎの喘『睡眠のパフォーマンス(実演)』

上演時間 50 分(予定)
言語 日本語(英語字幕あり)
日本は先進国の中でもっとも睡眠時間が短く、睡眠負債による生産性の低下は甚大な経済的損失すら招いている――この憂鬱な事実に、『睡眠のパフォーマンス(実演)』は、演劇ならではのアプローチで応答する。泉宗良が作・演出をつとめるうさぎの喘ギは、「私は私」といったトートロジー(同語反復)で台詞が構成されている『いみいみ』や、なるべく早いゲームクリアにトライするRTA(リアルタイムアタック)を演劇上演に応用してシェイクスピアの戯曲を攻略する『演劇RTA ハムレット』など、ユニークかつ実験性に富んだ作品を発表してきた。今回は、2023 年に初演された『睡眠のパフォーマンス(実演)』をブラッシュアップして上演する。俳優が、万全の支度をし、観客の眼前で「質の高い眠り」を実演する。世界で最も眠らない、 あるいは、眠れないこの国で。
キュレーターコメント
うさぎの喘ギの作品を体験するたびに、演劇とは「時間」を試す形式である、と気づかされる。どこにいてもあらゆるアップデートが即時的に同期し、タイパを価値基準と見なす現代社会の時間感覚を、俳優の身体と演技が批評していくさまには思わずにやりと、そしてひやりとしてしまう。ところで、睡眠を実演する俳優は果たして演技をしているのだろうか? タヌキ寝入りは、私たちが子どものころに最初に覚えた演技のひとつだ。今回のうさぎの喘ギは、演劇における「演技」もまた、試そうとしている。
プロフィール
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主催:京都国際舞台芸術祭実行委員会[京都市、ロームシアター京都(公益財団法人京都市音楽芸術文化振興財団)、京都芸術センター(公益財団法人京都市芸術文化協会)、京都芸術大学 舞台芸術研究センター、THEATRE E9 KYOTO(一般社団法人アーツシード京都)]、一般社団法人KYOTO EXPERIMENT
助成:クリエイター支援基金
お問い合わせ
KYOTO EXPERIMENT事務局 TEL:075-213-5839
チケット購入・予約
チケット料金
自由席一般:3,500円、ユース(25歳以下)・学生:3,000円、高校生以下:1,000円、ペア:6,500円
当日券:前売料金+500円(高校生以下は同額)
一般発売日
2026年8月7日(金)
12:00 よりチケット発売開始
チケット取扱窓口
- ロームシアター京都オンラインチケット
- ロームシアター京都チケットカウンター[窓口・電話 TEL.075-746-3201(10:00~17:00、年中無休 ※臨時休館日等により変更の場合あり)]
- 京都コンサートホールチケットカウンター[窓口・電話 TEL.075-711-3231(10:00~17:00、第1・3月曜休 ※祝日の場合は翌平日)]
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観劇サポート
◎車椅子でお越しのお客様
車椅子でお越しのお客様は、各料金の¥500 引きとなります。お席の指定をさせていただく場合がございます。車椅子または障害者手帳をお持ちのお客様の介助者は、1 名無料となります。
ご予約・お問い合わせは、KYOTO EXPERIMENT チケットセンターまで。
KYOTO EXPERIMENTチケットセンター TEL:075-213-0820