先日より、ロームシアター京都リサーチプログラムにおいて、リサーチャーを公募しておりました。選考の結果、参加者が決定しましたのでお知らせします。
【テーマA】 古典芸能と現代演劇
林立騎(はやし・たつき)
ドイツ語翻訳者、演劇研究者。訳書にイェリネク『光のない。』(白水社)、共編著に『Die Evakuierung des Theaters』(Berlin Alexander Verlag)。リサーチ活動にPort B『東京ヘテロトピア』など。2012-14年、アーツカウンシル東京調査員(伝統芸能分野)。伝統芸能と現代芸術にかかわる論考に「あらたなる地理の可能性―許家維の映像-歴史-地理学」、「ノイズとしての伝統―あいちトリエンナーレにおける青木涼子『秘密の閨』」がある。2014-17年、東京藝術大学のリサーチャー育成事業「geidaiRAM」ディレクター。現在、京都造形芸術大学非常勤講師、東京都港区文化芸術サポート事業アドバイザー、沖縄県文化振興会プログラムオフィサー、NPO法人芸術公社ディレクターズコレクティブ。
【テーマB】 子どもと舞台芸術
大野はな恵(おおの・はなえ)
博士(学術)。専門は音楽学と表象文化論。国内外のオペラ劇場で「現場」の仕事に携わってきた経験をもち、クラシック音楽を学際的に捉えた研究を行う一方で、劇場が提供するエデュケーション・プログラムに関する研究も進めている。現在、 東京大学 大学院総合文化研究科 学術研究員。論文に「『バロック歌唱』の成立と虚構性」「Vibrato in ‘Baroque singing’: Today’s singers’ views and practice」ほか。
最近では、舞台芸術の魅力を多くの聴衆へと伝えたいという想いから、一般誌や音楽専門誌にも記事を執筆。多くの劇場が若い聴衆にどのようにアピールするかを試行・模索しているなかで、そのヒントが子どもたちと芸術との能動的な関わり合いにあるのではないかと考えている。
清水久莉子(しみず・くりこ)
大阪市生まれ。大阪府立四条畷高校、京都教育大学教育学部音楽領域専攻卒業。同大学在学中、南ドイツ、Friedrich-Alexander Universität Erlangen-Nürnbergへ交換留学。同志社小学校常勤講師、公益財団法人宮崎県立芸術劇場企画広報課企画制作係勤務を経て、現在、滋賀大学大学院教育学研究科に在籍。文化資本と子どもたち、そして舞台芸術の関わりについて考えている。共著論文に「地方自治体の人口規模から見たドイツの劇場の設置状況―文化振興の行政的基盤」、(2016年、京都教育大学紀要128、pp.81-87)、「授業を観るとはどういうことかードイツにおける『エビデンスにもとづく授業診断とその開発方法』の提案―」、(2014年、京都教育大学紀要125、pp.89-102)。
浜上真琴(はまがみ・まこと)
1992年三重生まれ、京都在住。大学にて美学芸術学を学び、その後チェコのアートスタジオに勤務。現在、神戸大学大学院国際文化学研究科に在籍。ソーシャリー・エンゲイジド・アートをはじめとする、社会と深く関わる芸術作品やアーティストの実践活動について調査・研究を行う。また、京都にてアートスペースの運営に関わる他、プロジェクトのコーディネートや、アートライターとして文章の執筆など多角的に活動する。2017年よりアーティストの岡島飛鳥と共に、左京区一乗寺を拠点に出版レーベルSEA SONS PRESSをスタート。「言葉とイメージ」をキーワードに、アートブックや絵本、雑誌、紙のおもちゃなどの制作を行っている。