ロームシアター京都

特集記事
記者会見の様子
左より:橋本裕介(プログラムディレクター)、柴田智靖(京都市交響楽団 シニアマネージャー代行兼チーフマネージャー)、
影山裕樹、遠山昇司、木ノ下裕一、笠井 叡、きたまり
記者会見の様子
左より:橋本裕介(プログラムディレクター)、柴田智靖(京都市交響楽団 シニアマネージャー代行兼チーフマネージャー)、
影山裕樹、遠山昇司、木ノ下裕一、笠井 叡、きたまり

ロームシアター京都2018年度(平成30年度)自主事業ラインアップ説明会レポート

リニューアルオープンから3年目、劇場のレギュラーシーズンとしては2年目を迎えるロームシアター京都が、去る3月8日に記者会見を行い、2018年の自主事業ラインアップを発表した。

  • テキスト:清澤暁子(アートコーディネーター)

2018年度コンセプト「私たちが共有する時間」

 はじめに、プログラムディレクターの橋本裕介より2018年度の事業方針、コンセプトについて紹介があった。キーワードは「私たちが共有する時間」。私たちはみんな、限られた地域や、時間に縛られて生きている。その中で、居合わせた観客たちがあるひとつの場所、ひとつの時間を共有し体験するのが劇場という場所だ。だからこそ、そんな劇場という場所で、日常の場所よりも広い範囲のことを、日常の時間よりも射程の長い時間について、考えてみるという意図が込められている。

 こうした方針のもと、ロームシアター京都として重きを置くのが、劇場作品すなわちレパートリーという考え方の紹介だ。国内ではまだまだ馴染みが薄いが、諸外国にはレパートリーシアターという自主制作作品を繰り返し上演することが可能なレパートリーとして持つ劇場が多く存在する。そうした作品を紹介することで、劇場がどのように作品を創り、残していくことができるのかを考えてみようという試みだ。また、2年目に入る「レパートリーの創造」事業を通じて、ロームシアター京都自身のレパートリーを創造するプロジェクトを推し進めたいとしている。そして、橋本が公演事業と同じくらい重要だと語るのが、地域との連携および研究・教育普及の視点に立つ事業である。

 この両輪による事業展開は、リニューアルオープン当初から掲げられる4つの柱からも理解できる。「創造する劇場」、「育成する劇場」、「交流する劇場」、「生活の場である劇場」。ロームシアター京都には、劇場空間とともに書店、カフェやレストラン、休憩スペースなどが設けられている。公演がない時でも、市民が訪れて思い思いの時間を過ごせるような、いわば生活と地続きの劇場、市民の生活の場となることによって、劇場の側だけでなく、市民の人々のうちに劇場の体験、記憶が蓄積されていくことが目指されている。京都の「劇場文化」を支えるのは何より市民とその生活である、ということだろう。

 これら4つの要素はひとつのプログラムごとに対応するのではなく、この要素とプログラムとが互いに連動、補完しながら事業を横断して、有機的に繋がるような事業展開が目指されるという。

橋本裕介(プログラムディレクター)
橋本裕介(プログラムディレクター)

演劇

能楽から演劇を照らし出す

 主催6公演、共催5公演。京都恒例の市民寄席にはじまり、主催・共催ともに能楽が多彩に展開するのが特徴だ。現代劇では、映画界でも注目を浴びるマーティン・マクドナー最新戯曲『HANGMEN(ハングマン)』を長塚圭史演出で上演。「レパートリーの創造」事業では、昨年に続き木ノ下歌舞伎と新作に取り組む。また、京都を拠点とする実力派劇団の地点(『忘れる日本人』京都初演)、MONO(タイトル未定新作)を取り上げる。そして第4回全国学生演劇祭も未来の才能を育てるという意味で重要な取り組みだ。

 プログラムディレクターの橋本は、演劇事業の軸のひとつに能楽をすえる。能楽をオリジナルのスタイルで上演するもの(能楽チャリティ公演他)、能楽の演目を舞台芸術として演出を工夫するもの(シリーズ舞台芸術としての伝統芸能vol.2 能楽『鷹姫』)、そして能楽を現代劇として翻案したもの(『NŌ THEATER』)。この3種の提案によって能楽の魅力を新たに発見しようとする取り組みである。

 中でも異色さと斬新さで目を惹くのが、岡田利規(チェルフィッチュ主宰)が能楽に着想した『NŌ THEATER』だ。岡田は、現在ドイツ有数の公立劇場ミュンヘン・カンマーシュピーレにてレパートリー作品の演出を務めており、本作はそのレパートリーの日本紹介公演でもある。非常に「演劇的」であると岡田が見なす能の物語、様式を借りて、日本の現状を浮かび上がらせることを試みる。日本の能楽を、ドイツ人の役者がドイツ語で上演し、日本人はそれを字幕で見るという逆輸入ならではの体験となるが、岡田曰く「本物の能楽よりも能楽のエッセンスが伝わるということが起こるかもしれない」と期待する。

ミュンヘン・カンマーシュピーレ『NŌ THEATER』© Julian Baumann
ミュンヘン・カンマーシュピーレ『NŌ THEATER』© Julian Baumann

 ロームシアター京都自ら、末永く地域で上演されるレパートリー作品を生み出すべく、アーティストとタッグを組む「レパートリーの創造」プログラム。現代における歌舞伎演目上演の可能性を精力的に発信する木ノ下歌舞伎との共同作業第2弾では、いよいよ新作『糸井版 摂州合邦辻』(仮)の創作に挑む。橋本は、1年目に再創作を通してお互いの信頼関係を築いた上で、次年度に完全な新作に取り組むにあたり予算、時間、空間がさらに必要になることから、穂の国とよはし芸術劇場PLATおよびKAAT神奈川芸術劇場との三館共同製作で臨むことを明らかに。より手厚い体制のもと、説経節を元とする物語は、木ノ下歌舞伎と糸井幸之介のタッグの手で、どんな現代版「音楽劇」に編まれるのか楽しみだ。

レパートリーの創造 木ノ下歌舞伎「心中天の網島ー2017リクリエーション版ー」(c)Takuya Matsumi
レパートリーの創造 木ノ下歌舞伎「心中天の網島ー2017リクリエーション版ー」(c)Takuya Matsumi

木ノ下歌舞伎主宰 木ノ下裕一コメント

「摂州合邦辻」は、古くは平安時代から民衆によって歌われた説経節が元となり、現代まで語り継がれてきた大きな物語。そこには、俗や汚れと聖が表裏一体であるというような、日本独自の宗教観、死生観が様々に描かれている。そんな物語を、糸井幸之介さんとともに、現代の物語として描きなおしていきたい。また、三館共同製作という点では、キャスティングや演目選びなど創作のレベルから一緒になってさまざまな知恵を出し合いながら作っているので、その成果である作品を劇場とシェアしたいと考えている。劇場文化の創造を掲げるロームシアター京都での、作り手と劇場の新しいクリエイティブな関係性を生み出す試みの2年目をとても楽しみにしている。

木ノ下裕一(木ノ下歌舞伎主宰)
木ノ下裕一(木ノ下歌舞伎主宰)

〈演劇〉ラインアップ

市民寄席
能の世界へおこしやす -京都薪能鑑賞のために-
第69 回京都薪能 ―悲劇の英雄 義経の生涯―
『HANGMEN(ハングマン)』
ミュンヘン・カンマーシュピーレ『NŌ THEATER』
■地点『忘れる日本人』
■能楽チャリティ公演 ~被災地復興、京都からの祈り~
■シリーズ 舞台芸術としての伝統芸能 vol.2 能楽『鷹姫』
■レパートリーの創造 木ノ下歌舞伎『糸井版 摂州合邦辻』(仮)
■第 4 回 全国学生演劇祭
■MONO『タイトル未定』

舞踊

東西の身体表現 半世紀

 主催2公演、共催1公演。フランスからヨーロッパのコンテンポラリーバレエ界を牽引するロレーヌ国立バレエ団を迎え、マース・カニンガム、ウィリアム・フォーサイス、そしてセシリア・ベンゴレア&フランソワ・シェニョーという3組の振付家のレパートリーを3作品上演するという贅沢なトリプルビル公演。

 コンテンポラリーダンスの半世紀を俯瞰するような作品の時間軸について、橋本は、舞台作品をどのように残していくかという視点を挙げる。ちなみに、フォーサイス作品『STEPTEXT』は、1991年に京都会館(ロームシアター京都の前身)でフランクフルトバレエ団が上演したという縁もあるそう。1984年に振り付けられた本作品の場合、34年を経て上演するというレパートリーのあり方を考えるきっかけにもなれば、ということだ。

『STEPTEXT』(C)ArnoPaul
『STEPTEXT』(C)ArnoPaul

 他方の日本人2公演は、欧米コンテンポラリーダンス半世紀に並ぶ、日本における身体表現の半世紀を牽引してきた笠井叡、田中泯(『芒(のぎ)の植え付け』『踊り場・叩き場 / 田中泯meets中村達也』)によるものだ。中でも、世界初演となる笠井叡振付『高丘親王航海記』は、澁澤龍彦による同名の文学作品を笠井が振り付け、黒田育世、近藤良平ら日本のコンテンポラリーダンスを代表するダンサーたちを迎える。

 『高丘親王航海記』(1987年)は澁澤の遺作であり、没後に読売文学賞受賞。時は貞観七年(865年)、高丘親王は二人の弟子を従え天竺を目指して航海に出立し、奇怪で幻想に満ちた世界を遍歴する物語である。澁澤は死後30年を経た今日、著書が再版されるなどその文学的評価が再び高まりを見せている。澁澤との交友もあったという笠井は、何十年も本作品の構想を温め続けてきたといい、まさに満を持して実現される注目作品である。

笠井 叡
笠井 叡

笠井 叡コメント

この作品を実現できることには感慨深いものがある。澁澤さんの存在それ自体が、稀有な存在であったように思う。天使のようでいて、悪魔のような。ものすごく純粋でいて恐れを知らないといったような。そして、ダンサーにも持てないような身体性を持っていた。文学者というよりも、澁澤さんの存在自体に惹かれていた部分がある。本作品を上演することで、例えばオペラ座の怪人が舞台に影響を持ち続けている存在のように、澁澤さんの幻想的な存在が浮かび上がればと考えている。  

 

〈舞踊〉ラインアップ

■『芒(のぎ)の植え付け』『踊り場・叩き場 / 田中泯 meets 中村達也』
■ロレーヌ国立バレエ団 トリプルビル
■笠井叡振付『高丘親王航海記』

音楽

京響、音楽のあたらしいかたち

 主催5公演、共催1公演。京都市交響楽団の演奏活動を中心に、パーカッション・アンサンブル、実験的音楽、オペラといった幅広いジャンルとトーク、ワークショップ、オペラ鑑賞教室公演、クロスジャンル公演などからなる多彩なプログラム構成。京都市交響楽団チーフマネージャーの柴田智靖は、京響がロームシアター京都で何ができるのかを考えたプログラムと話す。いわゆるコンサートホールではできない総合芸術への挑戦や、ロームシアター京都だからこその新しい形を常に模索しているという。

 平日に開催する「京都 発見!クラシックVol.8」は、ゲストを迎えたトークとオーケストラ演奏の2部構成で、より幅広い客層にクラシック音楽を気軽に楽しんでもらおうという企画。ゲストは映画監督で俳優の奥田瑛二。普段は舞台上で話すことのない指揮者とのトークも魅力だ。指揮は京都市交響楽団桂冠指揮者の大友直人、ヴァイオリン独奏は松田理奈。

 「高校生のためのオペラ教室」では『魔笛』全2幕を上演。新国立劇場という世界でも有数のオペラを京都で、しかも高校生なら非常に安価に楽しむことができる。モーツァルト作曲『魔笛』の音楽の素晴らしさはもちろんのこと、今回は第26回(2016年度)京都賞受賞、現代美術界を代表するアーティスト、ウィリアム・ケントリッジが演出と美術を行うとなれば、必見だ。初めての高校生にも、長く記憶に残るオペラ体験となるだろう。

平成 30 年度 新国立劇場 高校生のためのオペラ鑑賞教室・関西公演『魔笛』全2幕
La Flûte enchantée (Die Zauberflöte) by W. A. Mozart © Elisabeth Carecchio - Festival d'Aix-en-Provence 2009
平成 30 年度 新国立劇場 高校生のためのオペラ鑑賞教室・関西公演『魔笛』全2幕
La Flûte enchantée (Die Zauberflöte) by W. A. Mozart © Elisabeth Carecchio - Festival d'Aix-en-Provence 2009

 総合芸術とオーケストラをテーマに企画される「京響クロスオーバー」。3年目はバレエ×オーケストラという組み合わせで、ここでしか見られないステージが繰り広げられる。舞踊家の中村恩恵の演出・振付で首藤康之と共演するという、日本屈指のダンサーによる贅沢な舞台となる。京響の演奏に乗せて、通常のバレエとは異なるどんなステージが繰り広げられるのか楽しみだ。

 この他、2000年から続く小澤征爾音楽塾による「オペラ・プロジェクトXⅦ」 では、引き続きロームシアター京都を制作拠点としても活用し、日本を含むアジア諸国の若手音楽家たちの育成を目的に、高水準のオペラを制作・発表する。

 

〈音楽〉ラインアップ
京都市交響楽団 京都 発見!クラシック Vol.8
■京都岡崎音楽祭 2018 OKAZAKI LOOPS/タンブッコ・パーカッション・アンサンブル
■現代芸術の会=音楽の現在 音楽、言葉、表現が競い合うコンサート
平成 30 年度 新国立劇場 高校生のためのオペラ鑑賞教室・関西公演『魔笛』全2幕
■京都オペラ協会定期公演 ベッリーニ作曲『カプレーティ家とモンテッキ家』全 2 幕
■京響クロスオーバー「バレエ × オーケストラ」
■小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクトXVII 京都公演
■小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクトXVII 「子どものためのオペラ」

総合

世界を京都へ、京都から世界へ。

 主催2プロジェクト。2010年にスタートしたKYOTO EXPERIMENT京都国際舞台芸術祭は第9回目を迎える。京都発の国際舞台芸術祭としてその評価、人気ともに定着した感がある。日本および世界各地の舞台芸術表現の現在形を、京都の各劇場・スペースを巡りながら体験できる貴重なフェスティバルだ。6月に会見を開き詳細を発表する予定。舞台芸術をめぐる「創造」と「交流」の実験の場の新たな展開に期待したい。

 京都市内のもう一つの芸術創造・芸術家支援拠点である京都芸術センターとの協働による新プロジェクト「U35 創造支援プログラム“KIPPU”」が始動。若手アーティストの発掘と育成を目的に、次のステップのための「切符」を手渡すというプロジェクトだ。公募により選ばれたアーティストには、京都芸術センターの制作室(スタジオ)とロームシアター京都の劇場(ノースホール)を提供し、作品の制作から発表までをひと続きでサポートする。初年度は、29件の応募から書類・面接選考を経て、福岡を拠点とする劇団ブルーエゴナク、京都拠点の劇団安住の地、同じく京都でダンサー倉田翠が主宰するakakilike(アカキライク)の3組が決定した。

 世界の作品を京都へ、そして京都で生まれた作品を世界へ。2つのベクトルが交差しながら、今後生み出すであろうダイナミックな展開が今から楽しみだ。

参加する劇場へ

市民・地域とともに変化し成長する劇場へ

 プログラムディレクターの橋本が冒頭でも語ったように、ロームシアター京都が特に重きを置いているという地域との連携、そして研究・教育普及の要素を体現するのが、「参加する劇場へ」にまとまるプログラムだ。

 夏休みに合わせた特別企画「プレイ!シアターin Summer」は、アーティストと劇場スタッフが趣向を凝らしたさまざまな仕掛けと催しで、劇場が家族や友達と遊べる場所になる2日間。また、バングラデシュ系イギリス人のアクラム・カーン振付『Chotto Desh』では、世界が注目する振付家が、大人と子どもが一緒に楽しめる幻想的な世界を描き出す。いずれも、夏休みに劇場と仲良くなるにはもってこいの好企画となるだろう。

「プレイ!シアターin Summer」昨年の様子 (C)Takuya Matsumi
「プレイ!シアターin Summer」昨年の様子 (C)Takuya Matsumi

 「参加する劇場」について、橋本は「参加」の意味をより広く提示する。トークやワークショップといった、芸術=価値あるものを市民に向けて提供するという従来の方向性に加えて、市民の側にある関心を劇場が受け止め、それに合わせて劇場が変化し成長するというあり方を考えてみたいという。参加の意味を広げることで、劇場の役割を広げていこうとする試みのひとつに、「リサーチプログラム」が挙げられる。リサーチャーを募集し、2名の専門家がメンターとなって、昨年度に引き続き「古典芸能と現代演劇」と「子どもと舞台芸術」をテーマに研究する。舞台芸術に関わる研究・批評分野と実践の場を繋ぐ若手人材の育成を目的としながら、ここでの研究成果を将来的に劇場の企画に反映していくことが、念頭におかれている。

 そしてより広く、深く、京都という地域に分け入ろうというのが「地域の課題を考えるプラットフォームCIRCULATION KYOTO−劇場編(仮)」だ。昨年度から始動して2年目(※1)。異なる他者をつなぐものとしての「メディア」をキーワードに、京都の5つの地域の歴史性や特徴に根ざした「メディア」の考案に取り組む。2年目は同地域にある5つの文化会館=劇場をメディアと捉えて、5組のアーティストが各地域を出発点に創作に取り組み新作を発表する。

 目を引くのは、舞台作品を手掛けるアーティストのほかに、映画監督の遠山昇司や小説家の花房観音、円居挽らが名を連ねていること。この3名はひとつのユニットとして活動するという。そのエディトリアル・ディレクターとして参加する編集者の影山裕樹は、「本を片手に街を巡るようなアートプロジェクト」になると話す。小説家メンバーには、対象となるエリアの郊外の風景の中に「物語」を仕込んでもらい、その場所に実際に足を運んでもらえるような立体的な小説として書店での販売も目指すという。作品は、本+ツアーパフォーマンスというかたちでの発表を予定している。

 振付家でダンサーのきたまりは、右京区で作品を制作し発表する。長い京都生活の中でも、京都を題材にするのは初めてとのこと。自身が京都に住んでいて、「祈る」ことが多いと感じるというきたまり。拝む、祈るという行為がもつ身体性はどういうものか、という問いを出発地点にする。さらには、古くから市民が担い手となってきた祈りにまつわる民俗芸能を、今日の劇場文化においてどのような身体表現に結び付けられるか、ということを探る旅にしたいと意気込みを語った。

 この他、相模友士郎、中野成樹+フランケンズ、村川拓也らがそれぞれ独自の手法をもって各地域に入り、地域社会と劇場と創作をめぐるさまざまな問いの渦中に身をおく、濃密な時間を過ごすことになるだろう。そういったプロセスを含めて、観客と共有されることも期待したい。  

 

〈参加する劇場へ〉ラインアップ
■プレイ!シアター in Summer
■ロームシアター京都 × 京都市文化会館 5 館連携事業 地域の課題を考えるプラットフォーム CIRCULATION KYOTO ー 劇場編(仮)
■ロームシアター京都 リサーチプログラム
■「いま」を考えるトークシリーズ
■ロームシアター京都 × 京都市ユースサービス協会連携事業

 

ここまで、2018年度のラインアップを見てきて、すべてのジャンルにおいて、劇場という場所をきっかけに、私たちがさまざまに時間を共有するということが編み込まれたプログラミングだといえる。1960年に誕生して以来、50年間にわたり「文化の殿堂」として親しまれてきた京都会館がロームシアター京都に生まれ変わって3年目を迎える。それまでの「殿堂」としての強くて大きいハードな劇場のイメージを経て、ロームシアター京都はやわらかく、しなやかな劇場へと姿を変えつつあることを感じさせる。2018年度のプログラムを通じて、あるいはふらりと劇場に足を運んで、社会やまちとともに変化し続けるロームシアター京都をぜひとも体験してほしい。

  • [※1]2017年度は『まちの見方を180度変えるローカルメディアづくり~CIRCULATION KYOTO(サーキュレーション キョウト)~』として実施。山科区、伏見区、西京区、北区、右京区それぞれに位置する5つの京都市文化会館とロームシアター京都が連携し、新たな“京都ローカル”の姿を探る参加型のプロジェクト。参加クリエイター、京都在住のさまざまな地元パートナー、ワークショップの一般参加者が協働して構想・制作するメディアを通じ、「ローカル」と「メディア」を問い直した。
    特設サイト:http://circulation-kyoto.com/
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