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KAAT神奈川芸術劇場プロデュース『ライカムで待っとく』関連記事

『ライカムで待っとく』公演前メッセージ

ビデオメッセージ=前田一世(俳優・出演者)、魏涼子(俳優・出演者)
文=和田ながら(したため主宰)、一色隆司(NHKエンタープライズ 演出家)、大原渉平(劇作家・演出家・俳優/「劇団しようよ」代表)
2024.5.15 UP

KAAT神奈川芸術劇場プロデュース『ライカムで待っとく』2024年6月7日、8日)の開催に向け、出演者のみなさま、各界のみなさまからメッセージが届いています!(5/25更新)


 

出演者メッセージ
『ライカムで待っとく』出演者で、関西とゆかりの深い前田一世さん、魏涼子さんからビデオメッセージが届きました!

前田一世さんメッセージ

 

魏涼子さんメッセージ

 
 

 
 
 

photo: Yuki Moriya

和田ながら(したため主宰)

昨年秋、那覇文化芸術劇場 なはーとで上演したジャン・コクトーの『声』でご一緒した兼島さん(わたしは演出、兼島さんはドラマトゥルク)。穏やかで、まじめで、こまやかで、聞き上手で、いろんなことを軽やかにおもしろがってくれて、読書家で。そして、用心深い。盛りすぎてしまわないように、かといって、小さく見積もりすぎないように、熱に浮かされることも冷めきってしまうことも選ばず、諦念のようなものと慎重につきあいながら、想像力の跳躍を信じつつ同時にみずからが感じ取っているアクチュアリティに真摯に踏みとどまっている人、なんじゃないかなって勝手に思っています。同世代として共感し、作り手として尊敬しています。
沖縄に滞在しているとき、「ライカム」を通りました。『ライカムで待っとく』を知らなかったら、「ライカム?」と思って通り過ぎただけだったはずの交差点でした。丘にそびえるイオンモール。兼島さんの戯曲がわたしの目に植え込んだものを、大事にしたい。
上演、楽しみにしています。

 


 

一色隆司(NHKエンタープライズ 演出家)

脚本家には、いろんなタイプの方がいるけれど、兼島拓也さんは素敵な空気感を創造できる方だとまず思った。ご一緒したNHK FMシアター「しまないあそびば」(4月20日放送)では、背景に潮騒が聞こえてくる、そんな情景が眼前に広がるような(実際潮騒の効果音を入れたのだが…)物語を作ってくださった。なかなか非凡だ。そして素敵な台詞が琴線に触れる…沖縄出身ということがいい意味で彼の台詞や情景描写に活きているのであろう。そんな彼の書いた「ライカムで待っとく」がたくさんの方々に届くことを祈りつつ…

 


 

撮影:脇田友

大原渉平(劇作家・演出家・俳優/「劇団しようよ」代表)

(自明のことかもしれませんが)僕は、その作り手にしか書き起こすことができないものに強く惹かれ、大きく信頼をすることができます。
2018年の秋、僕の劇団が沖縄公演をした際に、現地で兼島さんという物腰柔らかな青年とお会いしました。同学年ということもあり、意気投合したことを強く印象に残っています。
実は初演2022年の『ライカムで待っとく』を横浜で見逃しており、なんて惜しいことをした、と思っていたところ、この度の再演ツアーの知らせに心躍りました。
兼島さんの視座でしか書き起こすことができないものに立ち会える喜びに期待をしています。と、同時に、それがどんな角度で、現代とそして他地域に住む僕たちの心を突き刺しにくるのか。覚悟を決めて劇場に向かおうと思っています。

 

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