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#コラム・レポート#演劇#舞踊#舞台芸術としての伝統芸能#2017年度

「一居一道」コメント映像撮影会 フォトレポート

2018.2.14 UP

2017年12月14日、本公演の会場となるロームシアター京都サウスホールにて、映像作家・宮永亮と出演者等によるコメント映像撮影会が、スーパーバイザー・尾上菊之丞の立会のもとで行われました。

一切の装飾を施していないホールの舞台上で行われた撮影会。スーパーバイザーとして本公演の演出を務める尾上菊之丞さんが事前に用意してきた質問に答える形で、撮影会は進行していきました。 まず最初に登場したのは、京舞井上流の井上安寿子さん。淡い色の上品なお着物を身にまとい、程よい緊張感のなかで撮影が始まりました。

写真:時折笑顔を見せながら、作品への想いを語る井上安寿子

母であり人間国宝でもある五世・井上八千代も「うちの舞の中で一番しんどい曲(注1)」と言っている『珠取海女』。体力・気力ともに実力が試される一曲への想いを、大いに語っていただきました。舞台上では見ることのできない、溌剌とした笑顔が大変印象的でした。

続いて現れたのは、金剛流若宗家・金剛龍謹さん。能楽では珍しい、色紋付での登場となりました。菊之丞さんの問いかけに対して、先ほどの安寿子さんとは対照的に、終始真剣な面持ちで語ってくださった龍謹さん。今回演じる「内外詣」は、金剛流のみで演じられてきた演目という事で、思い入れもひとしおのようです。撮影中には、「内外詣」の一節である謡を披露。会場内に響き渡る威厳のある謡に、一瞬にして作品の世界に引き込まれるようでした。

写真:(左から順に)尾上菊之丞、宮永亮、金剛龍謹

最後に登場したのは、吾妻流七代目家元・吾妻徳陽さん。実はこの日、別会場のメインホールでは顔見世興行の真っ最中。夜の部の出演を終えた徳陽さんは、そのまま休むことなくサウスホールへ移動し、撮影会に参加。お忙しい様子を一切感じさせず、さわやかな表情で登場してくださいました。

写真:疲れた様子を一切見せず、笑顔で撮影に臨む吾妻徳陽

歌舞伎俳優・中村壱太郎としても活躍中の徳陽さん。歌舞伎俳優/日本舞踊家の両翼で活動する徳陽さんからは、それぞれの演じ分けや、気持ちの切り替えについての話題を中心にコメントをいただきました。

終始和やかに進んだ撮影会。ここで撮影した素材を元に、どのようなコメント映像が出来上がるのでしょうか?是非会場にて、実演と合わせてお楽しみください。

注1)産経WEST【亀岡典子の恋する伝芸】より抜粋
http://www.sankei.com/west/news/150611/wst1506110014-n2.html

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